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  • アトピー性皮膚炎を治していたら子宝にも恵まれた症例!
    F.S.さん 30歳 女性 会社員 大阪市中央区 漢方服用約2.5ヵ月(自然妊娠)アトピー性皮膚炎を治していたら子宝にも恵まれた症例です!というタイトル、アトピー性皮膚炎を漢方薬で治していたら偶然にも妊娠できた!ビックリ!?みたいな趣旨の印象を与えてしまっていると思うが、実はちょっと違っていて、アトピー性皮膚炎の症状が改善されて、うちの薬局を信頼されたFさんが「4ヵ月前から妊活をしていて、まだ結果が出ないので、子宝もお願いできますか。」という依頼があって、そこで私が「この方向性の漢方薬を飲んでいったらどっちもうまく行くよ。」とお伝えして、実際その通りになったという話で。ちょっとね。うまくタイトルが書けなかったという分け。それでは症例の紹介に入る。アトピー性皮膚炎は、子供のころからで。首・背中・肩・肘窩(ちゅうか、ひじの裏)に好発し、足はたまになる。最近はおでこにも出るようになって来ている。乾燥がメインで皮がめくれる。紅みはそんなに強くはない。痒みはあるが、夜中目を覚ますほどではない。夏は汗で、冬は乾燥で酷くなる。花粉症の季節にも悪化する。生理前も悪化する。ポテトチップスを食べた翌日に悪化する。病院でもらっているクスリは、ステロイドのデキサメタゾンプロピオン酸エステル軟膏0.1%と保湿剤。紅みが出た時に夜に1回塗っていて、酷い時は週2〜3回塗る。今週は2回塗った。他の自覚症状は、中途覚醒・喰いしばりがあるので体に熱がこもっているのは間違いない。そしてこの熱によってアトピーが悪化していると考えられる。また生理前になるとアトピーが悪化する以外に、イライラ・落ち込む・倦怠感・便秘or下痢したりもあるし、目が渇きやすかったり・耳がよく痛くなったり・気圧の変化で頭痛が出たり、肝の疏泄がうまく働いていない症状も目立っている。なので熱を冷ます清熱薬や疏泄をよくする疎肝理気薬を使って様子を見ることにした。すると生理前に3日間紅みと痒みが増した以外は、皮膚の紅みが消え・乾燥が改善されて皮膚がめくれる量が減り・痒みの強さが弱まって・掻く回数が減ったとのことでいきなりフィットである。また、口の中の乾燥が改善・目の乾燥も改善され目薬を差す回数が減り・生理前のイライラや便秘が改善され、冷え性も心なしか冷えにくくなり、耳が痛いのも減り・生理痛が和らいだ。そして子宝の相談を受けた翌月に妊娠の報告を受け、その約8か月後に出産された。その後の皮膚の状態はと言うと、リピートされるので確実に良くはなっているんだけど、花粉でちょっと悪化したり、汗でちょっと悪くなったりと治しきれない状態が続いた。ただそれも過去の話で、数多くある清熱薬の中で、状態に合わせて清熱薬を選択できるようになったので、かなり前進できたと感じている。
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  • アトピー性皮膚炎と漢方|漢方の和歌ノ浦薬局 大阪市中央区
    目次1.アトピー性皮膚炎とは2.中医火神派から見たアトピー性皮膚炎  〇これまでのアトピーに対する漢方療法の効果と限界   ・アトピー性皮膚炎を熱証と判断して良く使われる漢方薬   ・上記の漢方薬が合っていないと思われるケース  〇中医火神派理論「扶陽学説」   ・中医火神派理論から見るアトピー性皮膚炎の原因   ・冷え(陽気不足)を持つアトピー性皮膚炎の方の体質の特徴   ・アトピー性皮膚炎の炎症の考え方   ・中医火神派理論によるアトピー性皮膚炎の漢方療法3.アトピー性皮膚炎症例アトピー性皮膚炎とは まず漢方療法の説明に入る前に、西洋医学からみたアトピー性皮膚炎の定義、特徴をご紹介します。アトピー性皮膚炎とは、気管支喘息、アレルギー性鼻炎などの遺伝的なアトピー素因を有する個体に生ずる特殊な慢性、再発性の皮膚炎のことをさします。 アトピー素因とは家族歴・既往歴に気管支喘息・アレルギー性鼻炎・結膜炎・アトピー性皮膚炎を有し、IgE抗体を生じやすい状態⇒そしてアトピー素因を持った皮膚に刺激が加わることによってアトピー性皮膚炎を発症します。アトピー皮膚の特徴乾燥した皮膚 ⇒バリア機能の低下鳥肌だったような毛孔性角化 ⇒表皮内の角層と顆粒層が厚くなった状態で、毛孔に一致皮膚表面が、魚のうろこの様になっている状態 ⇒下腿の魚鱗癬様変化皮膚をこすると赤くならずに、そこだけ白くなる ⇒白色皮膚描記症アセチルコリン皮内注射後3〜5分で蒼白斑 ⇒アセチルコリン遅発蒼白反応眉毛外1/3の乏毛年齢別症状乳児期(2ヵ月から2〜4歳)症状生後2〜3ヵ月ごろからはじまる頭と顔に角化した皮膚や滲出物がそれらと混じって固まった状態の皮膚顔とくに頬が潮紅し、角化した皮膚や掻き傷が見られる次第に四肢や体に広がる・広範囲に赤くなり、角化した皮膚や掻き傷が見られる ・一般的に乾燥性の肌で、掻くことによってジュクジュクしたり、それが固まった状態の皮膚も見られる冬に悪化することが多い炎症のない場合もある ⇒なくてもアトピー皮膚の特徴は、見られる小児期・学童期(4から12歳)症状乳児期から引き続き起こる場合と、一旦治まって再発するケースとがある・皮膚の苔癬化が顕著・主体となる  ・その周りに、赤いブツブツ散在する  ⇒苔癬化とは:皮膚表面には、細かい溝(皮溝)が交差して、その間は菱形や三角形などに隆起(皮丘)しています。この菱形や三角形、多角形になっている所を皮野と呼びますが、この部分が皮膚病を慢性的に患うことによって、著明になります。これを苔癬化と言います。細菌感染・ウイルス感染を起こしやすい ⇒伝染性膿痂疹・伝染性軟属腫(みずいぼ)・カポジ水痘様発疹症7〜10歳で自然に治癒することも多い思春期・成人期(12,3歳から)症状小児期・学童期から治癒せずに続く場合と、思春期・成人期後から出現するケースがある小児期・学童期で主体となっていた苔癬化が、さらに高度化かつ広範囲となる好発部位は、顔・首・胸・背中・四肢・手加齢とともに乾燥傾向が増す劇痒のため掻き傷とかさぶたができる下肢に痒疹丘疹を生ずることがある成人特有の症状、色素沈着を起こす→首顔の潮紅(ぼやっとした赤み)西洋医学的な治療症状を抑える対症療法(副腎皮質ステロイド外用薬、抗ヒスタミン内服薬、抗アレルギー内服薬)を行う。悪化させないように、保湿剤などのスキンケアを重視。この記事を書いた人: 国際中医専門員 医薬品登録販売者 三ツ川道洋この記事を監修した人: 薬剤師 三ツ川亜希参考資料皮膚科学第8版 上野賢一 大塚藤男著皮膚病アトラス第5版 西山茂夫著中医火神派から見たアトピー性皮膚炎これまでのアトピーに対する漢方療法の効果と限界これまでアトピー性皮膚炎の原因は、熱証(ねつしょう)であるというのが大方の見解でありました。細かくは血熱・熱毒・湿熱などに分類されます。そこに血虚・陰虚・陰虚陽亢・血オ(ヤマイダレに於)などが絡んでくるという考え方です。治療法としては、清熱涼血・清熱解毒・清熱利湿という”熱”を冷ます清熱法を主体とします。効果としては、劇的に改善される方がおられる一方で、途中から壁にぶち当たる方が大半をしめます。この方法では10人中せいぜい1人完治すれば上出来です。100人完治させたと言えば聞こえはいいですが、この場合単純計算で900人治せていないことになります。このことをどう捉えるかでしょう。やはりアトピー性皮膚炎の原因を熱証中心に捉えるのは、限界があると思います。アトピー性皮膚炎を熱証と判断して良く使われる漢方薬アトピー性皮膚炎に使われる漢方薬消風散黄連解毒湯荊芥連翹湯柴胡清肝湯白虎加人参湯温清飲越婢加朮湯竜胆瀉肝湯銀翹散梔子柏皮湯清上防風湯滋陰降火湯大黄牡丹皮湯三物黄ゴン湯黄連阿膠湯治頭瘡一方茵陳蒿湯アクトマン瀉火利湿顆粒清営顆粒涼解楽天津感冒片項目1項目2項目3項目4)★ -->上記の方剤で消風散以外は、筆者も良く使用する方剤で、実際に著効に至った経験もあります。しかしある程度の期間服用して顕著な効果が現れない場合は、原因は単純な熱証ではない可能性があります。上記の漢方薬が合っていないと思われるケース皮膚の状態が、より悪化し続ける。ステロイドのレベルが上がる。ステロイドを塗る回数が増える。服用を開始してから、寒くて仕方がないケース。服用前のような酷い悪化は無いものの、同じように悪化と緩解を繰り返しているだけ。胃痛が起きる・食欲が落ちる等、日常生活の中で服用前よりパフォーマンスが落ちている感じがする。効果を感じない。(1)〜(6)であれば必ず合っていないということではありません。大切なことは、原因は「熱」なのか「寒」なのかという判断がなされているかということであります。盲目的にすべての原因は、「熱」であると思いこんで服用している場合は、一歩立ち止まって考えていただきたいと思います。「炎症=熱」という考えは、漢方の世界ではありません。万物全てに陰と湯が存在し、表もあれば裏があるという古代の思想の上に確立された漢方医学ですので、風邪・アレルギー性鼻炎・花粉症・喘息などを治療する際に、必ず「寒」「熱」両方の可能性を探って治療を行います。アトピー性皮膚炎もその例外では無いのです。ステロイドに依存していた人が、ステロイドを止めることにより炎症やジュクジュクが悪化することは仕方がないことで漢方薬によるものだと断定できませんが、これまで通りのステロイドとの併用で悪化したりするということは適切な漢方薬では無い可能性があります。アトピー性皮膚炎は難治性疾患と言われていますから時には悪化もするでしょうけれども、ストレスや睡眠不足・生活の不摂生・季節の変化などが原因ではない場合の悪化に対して、きちんとそのつど漢方薬で対応できているかが大切です。症状の悪化に対して、悪いものが出ていると言う見解がありますが、甚だ疑問に思います。(3)の解釈を巡って、本当は「熱」が原因であるのにもかかわらず、熱が強過ぎる場合に寒くなる時があります。これを真熱仮寒証と言います。この場合、清熱剤を用いることが正しい方法です。しかし、本当に冷えている場合に、清熱剤を用いれば当然寒さを訴えるでしょう。でもアトピー性皮膚炎を金科玉条のごとく「熱」証のみと思いこんでいるとどうでしょう?治るどころか、どんどん泥沼にはまって行くことになります。(5)寒証(冷え)から起こっているアトピー性皮膚炎の患者さんは、胃腸も冷えていたり・胃腸機能が強くない人が多いです。このような人が、清熱薬を飲み続けることによって胃腸が冷やされて、胃痛が起きたり・食欲がなくなったり・下痢したり・体力が低下したり・風邪を引きやすくなったりします。こうなるとアトピーの症状は悪くなっても、良くなることはないでしょう。清熱薬の味は全部ではないですけれども、たいてい苦い味がします。ハーブ療法や自然療法と聞けば身体にやさしいと思いがちですが、味が苦いものは清熱薬であることが多いですから、身体にやさしいとは限りません。漢方はバランスの医学です。熱証ばかりに治療が偏ってしまうと、上記の結果となってしまうことは当然です。アトピー性皮膚炎の原因を単純に熱証と考えられるほどこの疾患は単純では無く、もっと複雑です。ですから従来の方法による治療を経験されて良くならなかった方も、諦めないで下さい。過去の体験から、私には漢方は合わないという思いに至ってしまった方も、どうか諦めないで下さい。これらの方に是非とも知って頂きたいことは、熱証だけではなく寒証(冷え)から起こるアトピー性皮膚炎があり、その治療方法もあるということです。中医火神派理論「扶陽学説」火神派と呼称される中医火神派理論は、清の時代の鄭欽安(ていきんあん、1824〜1911)が提唱しました。『易経』・『黄帝内経』・『傷寒論』という漢方において最も大切な古典をルーツにしています。鄭欽安は、これらを20年間研鑚し、『医理真伝』という本を残しました。生命・熱エネルギー・体内のさまざまな生理機能の活動のことを”陽気”というのですが、『医理真伝』では「有陽則生、無陽則死」とあるように、この”陽気”のことをとても重んじています。病気は、「陽が不足している」か、「陽が盛んでいる」かのふた通りとし、とてもシンプルで斬新な考え方と言えます。真理は、往々にしてこういうシンプルなものなのかも知れません。同時に”陰陽”の調和も大切であると説いています。人間の身体は、陰(肉体・骨・血液・脳髄など物質面)と陽(生命・熱エネルギー・体内のさまざまな生理機能の活動のこと)からなっています。陰と陽が量的にしっかりとあって、バランスが取れていれば、自然界との調和も取れ、人間は健康を保つことが出来ます。言いかえれば陰陽の調和の乱れが、健康を損ない病気へとつながって行くのです。陽気を最も重んじること、陰陽の調和、これこそが中医火神派理論の根本理念であり、真髄であります。次に中医火神派理論によるアトピー性皮膚炎の原因をご説明します。中医火神派理論から見るアトピー性皮膚炎の原因アトピー性皮膚炎の炎症の正体は、”冷え”?結論から申し上げますと、アトピー性皮膚炎の原因は、基本的に陽虚(冷え)と考えます。皮膚機能の低下・体表部のコントロールがうまく行かないのは、全て陽気不足と考えるからです。皮膚機能・体表部のコントロールの働きは、衛陽(えいよう)という陽気(機能面)がつかさどり、皮膚機能の低下等はこの衛陽の不足を意味します。衛陽の働きは具体的に、体表部の体温調節・体表部の防衛・汗や水分のコントロール・代謝・排泄などなど、多岐にわたります。したがって、アトピー性皮膚炎の根本原因は、衛陽の不足で、衛陽の根源は、陽気ですから、陽虚・陽気不足・冷えであると言えます。さらに一般的に分かりやすく例えるのなら、『隠れ冷え性』と言えます。※しかし、理論にはすべて例外があり、化膿している状態などは、陽が盛んでいる(熱証)と判断し、従来の漢方療法で対応しなくてはなりません。いずれにしても正確な漢方カウンセリングが必要となります。隠れ冷え性(陽虚)→陽気不足→衛陽不足→皮膚機能低下→アトピー性皮膚炎へ冷え(陽気不足)を持つアトピー性皮膚炎の方の体質の特徴冷え体質(陽虚体質)の特徴寒がり四肢の冷え体が冷たい舌は潤っている元気がない疲労感いつも眠い大人しい動きたがらない横になっていたいぽっちゃりしている風邪をひき易く、治りにくい暑がりの寒がり皮膚の赤みは強くなく、部分的にポッと赤いアトピーの症状が、冬に悪化することが多い項目1項目2項目3)★ -->陽気不足の方の特徴は、上の表でお分かりのうように、単に冷え・寒がるというだけでは無く、元気がないとか風邪をひき易いとか、体内が水浸しであるとか、物静かであるとか、冷え以外の特徴を持っています。アトピー性皮膚炎の患者さんは、やさしい大人しい方が実際に多くいらっしゃると感じています。体内が水浸しであるというのは、代謝機能の低下によって起こります。これは内臓の鏡と言われている舌にも現れ、舌が通常に比べて濡れていたり、舌の苔がベトっと厚くなっている状態がそれを示しています。また皮膚の状態もジュクジュクと滲出液が出たり、また乾燥してカサカサしている肌のように見えても触ってみるとプヨプヨしているというような特徴も、水が氾濫している現れです。このことは自然界の現象を見てみると、よくお分かりいただけます。自然界の”太陽と大地の水”の関係というのは、太陽の光の熱によって、大地の水は蒸発し天に昇り、また雨となって大地を潤すという循環をしています。ところが太陽の光があたらない地面では、いつまでもジメジメとしています。人間の体もこれと同じで、太陽に代わる陽気が不足していると、水の循環が行われず水浸しになってしまいます。アトピーの症状が冬に悪化するのは、典型的な冷え(陽気不足)の方の特徴です。逆に梅雨からの湿度が多くなる季節に悪化する人は、もともと胃腸が弱い人や不摂生によって胃腸機能が低下している人に多く見られます。当然冷え体質(陽気不足)の人は、胃腸も冷えて胃腸機能が低下いしているケースが多いですから、両方の時期に悪化することがあります。アトピー性皮膚炎の炎症の考え方炎症には、大きく分けて二つに大別されます。熱による炎症なのか、冷えによる炎症なのか、いずれかをきちんと見分ける必要があります。皮膚の赤みに惑わせれてはいけません。 (1)熱が原因のアトピー性皮膚炎の炎症 このタイプの炎症は、非常に陽が盛んでいる状態にあります。一般的に漢方では、この熱のことを実熱と言います。実熱には、症状によって血熱や毒熱と判別します。陽が非常に盛んでいるので、舌が紅・舌苔黄・舌乾燥・脈が速い・尿が黄色い・尿量が少ない・便秘・熱がり・冷たいものが好き・イライラ・頭痛・めまい・耳鳴り・耳が塞がる・目の充血・顔が赤い・怒りやすい・不眠・落ち着かない・集中力がない・人の話を聞かない・生理周期の短縮・月経血の量が多く色が真っ赤などの症状を伴います。これらの症状がいくつかあると熱と判断します。血熱の皮膚の特徴皮膚の強い赤みがびまん性に広がる、赤い丘疹(ブツブツ、皮膚の盛り上がり)、腫れる、熱感、皮膚がめくれる、紫斑・鼻血・吐血・血尿・血便など出血傾向、発熱項目1項目2)★ -->毒熱の皮膚の特徴皮膚の化膿、できもの、局部の赤み、腫れ、熱感、痛み、膿疱、伝染性膿痂疹など項目1項目2)★ -->このタイプは一般的なアトピー性皮膚炎の状態から、十分な治療をぜずに放置していたり、不適切な治療であったり、細菌やウイルスの感染であったり、飲食の不摂生、生活の乱れなどで、通常よりも悪化している状態と言えます。 (2)冷えが原因のアトピー性皮膚炎の炎症 このタイプの炎症のことを、”浮火”或いは”浮陽”と呼びます。陽気不足によって冷えを生じ、なんとか残り少ない陽気を体表部や体の上部に押し上げようとする働きにより起こります。真寒仮熱(しんかんかねつ)とも言い、本当は冷えているのだけれども、熱(仮熱)の症状が現れます。浮火によって現れる症状の特徴として、頬の紅潮があり、アトピー性皮膚炎の症状の特徴のひとつと一致します。それ以外には、イライラ・口渇・のぼせ・ほてり・寝汗・落ち着かないなどの一見すると熱の症状が現れます。しかし、本当は冷えているので、陽虚体質の特徴の表で示したような症状をともないます。冷え(陽虚)で起きるアトピー性皮膚炎の炎症の特徴は、強い赤みであはりません。部分部分にポッと赤みを帯びるような感じと思っていたいただければ結構です。中医火神派理論によるアトピー性皮膚炎の漢方療法これまでアトピー性皮膚炎の原因は、熱証だけでなく、冷え(陽虚)もあると説明して来ました。そしてアトピー性皮膚炎の病理機序・陽虚体質の特徴・陽虚で起こる炎症の仕組みについても説明しました。そこで次は、漢方療法の説明に入ります。漢方療法の特徴として、結果(アトピー性皮膚炎)を見ないで、まず原因(陽虚/冷え)を見ることにあります。これは漢方カウンセリング(弁証論治;べんしょうろんち)から治療法を導くまでの基本中の基本です。これまでのアトピー性皮膚炎の漢方療法は、結果(皮膚の炎症等)を重視し過ぎるあまり、見えない出口に迷い込んでしまっています。原因を解決すれば、自ずと結果は変わります。中医火神派理論から見るアトピー性皮膚炎の原因で説明したように、アトピー性皮膚炎は皮膚機能が低下している状態です。さらにその原因の根本は、陽虚にあります。ですから漢方療法の基本は、陽気を補います。原因を改善することで、原因(陽虚)によって起きている結果(炎症・痒み等)を改善させます。陽気を補うということは温めるということなのですが、一口に温めると言っても、中医火神派理論に基づいて温めます。下の表に示しているような働きをする漢方薬を選びます。温めるとは具体的に何をしているの?身体の中の冷えを追い出す  身体の中の陽気を補う  身体の表面の陽気を補う↓皮膚機能の回復  体表部のコントロール回復  防衛力改善  陰陽の調和  代謝機能UP↓炎症軽減・改善  痒み軽減・改善  ジュクジュク軽減・改善また浮火・浮揚には、温滋潜陽(引火帰源)という方法で、浮き上がって来るなけなしの陽気を、陽気が生み出す元の場所に引き戻します。炎症(浮火・浮陽)温滋潜陽引火帰源浮き上がって来るなけなしの陽気を、陽気が生まれる元の場所に引き戻す項目1項目2項目3項目4)★ -->以上が、中医火神派理論の漢方療法の基本的な考え方・方法になります。臨床的には、お一人お一人症状・体質が違いますから、当然それに合わせて対応します。アトピー性皮膚炎症例アトピー性皮膚炎 大阪市淀川区在住 男性 31歳38歳 女性 主婦 顔と目の腫れが酷い アトピー性皮膚炎改善症例31歳 男性 会社員 ガサガサ・ジュクジュク両方あるアトピー性皮膚炎 漢方改善症例31歳 男性 会社員 赤く腫れる ジュクジュクする 痒くて寝れない アトピー性皮膚炎症例この記事を書いた人: 医薬品登録販売者 国際中医専門員 三ツ川道洋この記事を監修した人: 薬剤師 三ツ川亜希 ツイートFollow @e_wakanoura最終更新日:2020.02.08
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  • 38歳 女性 主婦 漢方薬でアトピー性皮膚炎改善例
    M.Yさん 38歳 主婦 富田林市これまでの経緯アトピーの症状は酷くはなかったが、小さい頃から首・腕の関節・両膝の裏側に症状が出ていた。会社に勤めるようになってから症状が酷く出るようになった。仕事が忙しくなるのと比例して痒みが酷くなった。背中はゾウの皮膚のようになっていた。友人の紹介で漢方を出すクリニックにかかり症状は落ち着いていたが、半年前イネ科のブタクサでアレルギー反応が出て、それから顔全体が紅く腫れて、目が特に腫れて、乾燥が酷くガサガサになってしまった。風邪の様な症状(発熱・のどの痛み・咳・鼻水・痰)も同時にあった。いつものクリニックで、アレロック錠・梔子柏皮湯・桔梗石膏・治頭瘡一方を処方してもらったが症状が落ち着かず、ますます悪くなりもう一度病院へ行き、白虎加人参湯を処方してもらい、症状が少し落ち着いて来たと時に、風邪を引いて再び症状が悪化した。ステロイド軟膏、プロトピック軟膏、煎じ薬が処方され症状が落ち着き、一ヵ月後プロトピックと煎じ薬となったが、3週間後、再び目が腫れ・首の部分が紅くなってガサガサになる。2週間後、漢方の和歌ノ浦薬局へ。初回問診結果手足の冷え(年々酷い、くつ下を履いても冷える)、すぐに下痢をする、煎じ薬を飲み始めた頃から食欲が無く胃がもたれている、倦怠感、頭がぼーっとする、朝スッキリ起きれない、PMS(イライラ、胸の張りと痛み、息苦しい)、生理の色が暗い、黄膩苔漢方服用後服用14日後》・目の腫れが徐々に出なくった・目の赤みも徐々に出なくなった・目薬の併用ではあるが、痒みの頻度が減少・皮膚の乾燥・鼻水や痰が徐々に減って来ている・下痢しなくなったその4日後》・山や畑に行ったせいか目の腫れ、顔が赤く腫れる、乾燥する、少し熱っぽい⇒ 1週間だけ処方を変更その7日後》・腫れが引く・プロトピックを2回塗ったが、いつもなら効果が出るのがもっと遅いので漢方薬のおかげと思っている・頭の中とおでこに紅い丘疹が出来た、痒みはない・胃のもたれが無くなって来た・倦怠感がましになって来た・頭がぼーっとすのがましになって来た・朝スッキリ起きれるようになった⇒ 処方を元に戻す服用1ヵ月半後》・顔、目、頬の腫れが落ち着いた、少しまだ腫れている・口も周りが乾燥している⇒ 花粉症シーズンに入るため花粉対策漢方薬を追加服用2ヵ月後》・プロトピックを一度も塗らずに行けた・外出すると時々顔に赤みが出る、腫れはない、痒みもない・毎日ではないが目が痒い・黄色い胆が毎日出る、鼻水は外出時にたまに出る・家族から顔が良くなったと言われるようになった服用3ヵ月後》・顔、目、頬の腫れ・赤み・痒みは無くなった・GW明けから頬・アゴ・首に紅い丘疹が出たり引いたりしている、痒い服用5ヵ月後》・赤い丘疹が出なくなる服用6ヵ月半後》・昨年8月は咳が止まらなかったが今年は全く出なかった・9月になって目の痒みが増しているが、その程度に治まっている・去年の今頃は、皮膚がおかしくなっていた服用8ヵ月》・昨年は運動会に行って顔が腫れたが今年は腫れなかったが、・アレルギー反応は出ていて、咳、声枯れ、痰、喉の痛みが治まらない⇒ アレルギー対応の漢方薬を追加して治まるその後》M.Y.さんの家の裏地は建設予定地が広がっていて、そこに雑草が生えそれがアレルゲンとなっていた。なので年間を通してアレルギー反応が治まったと思ったら、また次の何かに反応してそれの繰り返しになった。アレルギー反応は出るものの以前のように皮膚の腫れや赤みは出なくなった。漢方服用1年後には、ようやく裏地の宅地工事が始まると、人生で一番すごい鼻水とくしゃみが出たとおっしゃたが、皮膚は生え際の辺りに丘疹が少し出る程度に治まった。服用から2年を過ぎたあたりから、2週間分の漢方薬を3週間で飲むようなペースになり、2週間分の漢方薬を4週間で飲むようになっていった。3年後からは、調子の悪い月だけ集中して飲むだけでコントールできるようになり、それからは1回だけ顔じゅうが腫れて、その時に漢方薬を出しただけに止まっている。漢方まとめM.Y.さんの症状が酷かった時の状態は、冷えと熱が混在する状態で、冷やすだけでは症状は落ち着かないし、温めるだけでも症状は落ち着かないとても難しい状態だった。答えの鍵は、社会人時代にある。仕事が忙しくなると症状が悪化していた。つまり冷えと熱が同時に発生する原因は、ストレスであることが分かる。もう一つはM.Y.さんは、定期的に外的な何かにアレルギー反応を起こしている。この2つに対して対応できる漢方薬をお選びすることで症状が改善された。この記事を書いた人: 国際中医専門員 医薬品登録販売者 三ツ川道洋この記事を監修した人: 薬剤師 三ツ川亜希投稿日: 2019.8.7
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  • ガサガサ・ジュクジュク両方あるアトピー性皮膚炎 漢方改善症例
    T.D.さん 31歳 男性 会社員 兵庫県これまでの経緯元々アトピー体質の持ち主。食べたいものを食べ、飲みたいものを飲んで悪化した。花粉症の季節に悪化しやすく、今回も悪化したのは4月。顔も体も全体が紅く、乾燥して皮膚が剥がれ落ちて、また乾燥してを繰り返している。お腹の部分は、熱感があり、皮膚が肥厚し全体としては乾燥しているが、よく見ると浸出液が出ている。2ヵ月前から漢方薬の茵陳蒿湯・腸癰湯・六味丸・亀板エキスを服用しているが全くよくならない。漢方の和歌ノ浦薬局へ。自覚症状仕事に集中できない程痒い、血が出るほどに掻く、夕方からの方が痒みが増す、今一番症状が酷く痒くてあまり眠れない、肩に寒気がする、喉が渇く、咳払い、頭痛、歯ぎしり、年中手足が冷える、やや便秘、元々汗かきが皮膚が悪化してから汗をかきにくくなっている漢方服用後服用7日後》・顔の紅みがとれ白くなる・乾燥が和らぎ皮膚がはがれにくくなった・お腹の滲出物と乾燥が減った・痒みは変化なく痒い・寒気が無くなった・頭痛が緩和された・便通は変わらず便秘気味・手足の冷えがマシになっている気がする服用21日後》・痒みは昼間軽減されている・腕は乾燥が減り皮膚が剥がれ難くなった・お腹の皮膚の肥厚がとれはじめ、粉が出にくくなった・顔は良い状態だったが、2日前から滲出物が出て固まってめくれかけている(これまでこんなことは無かった。)・良い皮膚になって来た所から汗をけるようになった・ガサガサしている足からは汗が出ない・熱感が無くなった・頭痛がない・頻繁にしていた咳払いがほぼしていない(相談中)・午後冷えを感じる、少し寒い、漢方以前よりかは冷えてはいない⇒ 冷やす漢方を二味抜く服用約1ヵ月後》・寒いのが減った・痒みがかなり減った・皮膚のはがれはこの1週間無かった・寝つきが悪い・便通が毎日出るようになった服用約2ヵ月後》・多少波があるが良くなっている・皮膚が紅い部分ははがれる・おでこの部分がやや紅い・足だけが酷かったが腕と同じくらいに改善された・痒みで寝れないというのが無くなった・体が軽くなった・頭がさえるようになった服用約4ヵ月後》・肌の乾燥が顕著に改善・血が出ても掻くというのが全く無くなった・食べたいものを食べると皮膚が悪化する服用約6ヵ月後》・調子が良いので漢方をいったんやめますとご本人さんからお電話漢方まとめお電話があってから7ヵ月経ってもご連絡がない。悪化する花粉症の季節にもご連絡がないので、調子は良いのかな。基本的に体質は冷えているので温めて行かなくてはいけないが、症状が酷い時は熱の症状もあり、温める漢方、冷やす漢方の出し入れが難しい症例だった。服用2ヵ月後から温める漢方を増やすことで、より良くなっていただいた。この記事を書いた人: 国際中医専門員 医薬品登録販売者 三ツ川道洋この記事を監修した人: 薬剤師 三ツ川亜希投稿日: 2019.08.08
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  • お客様の声》アトピー性皮膚炎 31歳 男性
    お客様の声》 アトピー性皮膚炎 31歳 男性 漢方体験談発症時2013年夏の終わりに、肘にアトピーを発症しました。元々小さい頃にアトピー持ちで、成長するにつれ無くなったものの、一度中学に入った頃、顔に赤い湿疹が出来、皮膚科で処方されたステロイドを何も気にせずしばらく塗っていたことがありました。いっとき良くなりましたが、しばらくすると顔中真っ赤になり、体にも湿疹が出来、どうすることも出来ずにひと冬大変つらい想いをした経験がありました。この時、食事に気を付けたことに加え、漢方を試したことで快方に向かった経験があり、今回も皮膚科でステロイドは処方されたものの、使うことなく漢方薬局に向かいました。 薬局では、アトピーは患部が熱をもっているので、それを冷やすことが必要とのこと。確かに患部は赤く熱をもち、掻き崩して痒くてしょうがない状態であり、この症状部位だけみると説明にも納得できましたが、飲むと、体が震えるほど寒い状態が続き、症状も改善しないことから、しばらく様子を見て止めてしまいました。湿疹はだんだんと両肘、首等に広がっており、何とかしないといけないとあせる日々が続き、皮膚科に行くも、やはり「ステロイドを塗れ」と言われるだけで、塗らないことに対して説教までされる始末。そんな時にたまたま見つけたアトピー専門の漢方薬局の扉を叩き、そこで言われたのは、「悪い熱が体にこもった状態。一旦これを冷ました上で、胃腸の状態を整えていくことで、治ります」とのこと。アトピーを専門にしているということもあり、藁にもすがる想いで処方を受け、毎日毎日薬を飲み続けました。症状ピーク時食事も野菜中心のものを心がけ、言われた通りの薬{消風散(しょうふうさん)等}を毎日飲んでいたものの、転がるように症状は悪化していきました。体は寒く、下痢が止まらず、湿疹は顔にも広がり、まぶたは腫れ、仕事だけでなく日常生活に支障をきたすレベル。食欲も減退し、家で横になっていることが多くなり、さすがにおかしいと思い薬局に連絡すると、薬を変えましょうとのこと。これで大丈夫ですと処方されたのは、黄連解毒湯(おうれんげどくとう)という薬。大変苦いものだったが、辛抱強く毎日飲み続けました。しかし、症状は強くなる一方。この頃には顔も体もガサガサで、周りの人が驚くような見た目になってしまい、眼鏡とマスクで顔を覆いながらなんとか通勤していましたが、今思えば、この時点で治療方針がおかしいのではと気付くべきでした。しかし、アトピー専門の漢方薬局という点で処方に間違いがあるはずは無いと信じていたことと、これまでの自分の生活習慣(食事・酒等)が悪かったことがこの症状の悪化を招いていると思い込み、ひたすら食生活その他を改めることに勤しんでいました。漢方の和歌ノ浦薬局さんとの出会い発症から2ヶ月程度経ち、ふと、もう一度治療方針を変えてみた方が良いのではという気持ちになりました。休日に寝込んだ状態でパソコンに向かい、薬局を検索していた時、ふと目にとまったのが、和歌ノ浦薬局さんのHP。「冷えが進みすぎて、なけなしの熱が体の表面に浮き上がってきたのがアトピー。/ 消風散(しょうふうさん)や黄連解毒湯はアトピーの治療といえばまず挙げられる漢方薬だが、熱からくるアトピーには効果があるものの、冷えが原因の場合は冷えを加速させるだけで、効果が無いか、悪化する場合もある。」冷えからくるアトピーについての記述が、ほとんど全て自分にあてはまることに気付き、ピンとくるものがありました。次の日、もうここで駄目なら打つ手は無いという気持ちで予約の上、往訪し、これまでの経緯を先生に説明。やはり、元々冷えやすい体質に、冷えを加速させる薬が悪さをしている可能性は高いとのこと。これまで高価な薬を律儀に毎日祈るような気持ちで飲み、逆にそれが症状を悪化させていたと思うと、あまりに情けなく、涙が出そうになりました。更に先生から「アレルギーというのは、どこに原因があるかを判断することが難しい。今後は石橋を叩くように慎重に薬を処方していくことになるし、急に症状が無くなるということはなく、良くなったり悪くなったりしながら、気付いたら当初より改善しているということになると思う。また、これから体を温める方に変えていくけれど、これまで冷やしていたのに急に温めると、体が驚いてどんな反応をするか分からない。故に、本当に使いたい薬は後回しにして、まずは少しずつ体を温める薬を処方します。」と説明がありました。ここでは正直な気持ちとして、あまりにも全身がひどい状態にあったので、即効性のある薬が欲しいと思っていましたが、これまで薬局を転々としていた際に、これさえ飲めば大丈夫というような断定的な治療や、あせってそれを受け入れていたこちらの姿勢が逆に悪い結果を招いていたことを思い出し、慎重に体質や状態を見極めようとして頂いていることを感じ、むしろ信頼感が増したのを覚えています。薬を飲み、これまでの経過を振り返りながら、「ここから徹底的に、自分でアトピーを治そう」という気持ちが湧いてきました。「こんな状態になってしまったのは、これまでの悪い生活習慣に加えて、知識も無く、ただ言われた通りの治療を受けてきた、病気に対して無知な自分に原因がある。和歌ノ浦薬局さんの力を借りながら、全面的に頼るのではなく、アトピーに有効と思われることを調べ、自分で徹底的に実践しよう」という気持ちになりました。本やインターネットで情報を集めながら、処方された薬を飲み始めて3日ほど経った時、顔の赤みが徐々に引いてきたことが分かりました。体を冷やす薬を止め、温め始めたことが治療の方向として間違っていないと、一筋の光が見えた気がして、本当に嬉しかったことを覚えています。これを契機に、漢方薬に加えた自分なりの治療方策を毎日ストイックに実践しました。自分なりの生活改善諸々調べていくうちに、アトピーには、冷えと胃腸の2つが大きく関わっているのではと気付きました。あくまで自分の中でひねり出した仮説ですが、以下が自分の体質含め、あてはまるのではと感じたアトピーの原因です。冷え ⇒ 血行が悪くなり、内蔵の働きが落ちることで、本来体外に排出されるはずの余分なもの(有害物質、水分等)が溜まった状態になり、皮膚を通して体外に出そうとしている?暴飲暴食等で弱って傷ついた胃腸 ⇒ 本来機能すべき免疫器官としての役割を果たせず、人体に害のある物質を取りこんでしまって、同じく皮膚を通してそれを出そうとしている?完治したという人の経験談を紐解くと、多く共通するのは冷えやすい胃腸が弱いというそもそもの体質で、完治までのアプローチは、徹底的に体を温める胃腸の調子を整えるというシンプルなもの。そのアプローチとして、自分が試したのは以下の3つです。冷えとり健康法(靴下重ね履き/半身浴)少食(1日2食&1日断食)食生活の徹底改善   ・毎朝ジューサーで絞る人参リンゴジュース   ・キャベツ・玉ねぎ・大根等を大量に食べる   ・乳酸菌を意識的にとる1.については、人間は上半身に比べて常に足先が冷たい状態になりがちですが、徹底的に下半身を温めることで血行を良くし、内蔵の機能を上げ、溜まった毒素の体外への排出を促すというもの。朝と晩にできるだけ長く半身浴をして、汗をかき、芯から体を温めることを心がけました。休日は何時間もお湯につかり、ひたすら下半身を温めていました。この習慣を始めてみて、これまで自分は湯船に浸かっていても、熱すぎるお湯に短時間つかっていただけで、体の表面だけしか温められていなかったと実感しました。半身浴をしていない時は、できるだけ厚く沢山靴下を履いて、足を温めます。今も、外では3枚、家では7枚履いています。(進藤義晴氏の「冷えとり健康法」参照)2.は、日々の暴飲暴食で疲弊しきった胃腸を休めてあげるというもの。胃腸を含めた消化器官には、消化と解毒という2つの働きがあり、絶え間なく食事を摂取していると消化することで内蔵は大忙しですが、食べない時間を長く設けてあげることで、体内に溜まった余分なものを解毒、排出する働きに切り替え、体を綺麗にする方向にシフトするそう。自分は朝食を抜き、昼は軽く蕎麦等の消化の良いものを食べ、夜は野菜中心の食事を心がけ、週末に1日か半日、飲み物だけで過ごし、胃腸機能の回復を待ちました。3.については、とにかく野菜から栄養をとり、胃腸を整えることを考え、毎日朝一番にジューサーで絞って飲む人参リンゴジュースや、キャベツ、玉ねぎ、大根等を生で大量に食べること、更にはビオフェルミンや納豆、味噌等の発酵食品で腸内環境を良くしようと思い、全般的に意識的に摂取していました。(石原結實氏の各種書籍参照)これらの徹底的な実践でベースの生活と体質を変えながら、処方頂いた薬で直接的に症状をやっつけるという意識で、日々を過ごしていました。薬については最初のうちは短期間分で出して頂き、その期間に体に起こった変化や症状の度合いをじっくり話し合いながら、次の薬を決めるというやり方で、相談しながら一緒に治していくという先生のスタンスが、自分で主体的に治したいという気持ちになっていた身にはとても有難かったです。回復期今もどこかで、必死に治療方法を探しながらインターネットを見ている方の目に、この文章が留まること、そして治療の一助になることを願っています結論としては、この生活を続け、1ヶ月程度経った頃には顔の湿疹は消え、肌は見違えるほど綺麗になり、2ヶ月経った頃にはその他の腕や背中の湿疹もほぼ雲散霧消していました。治り方としては先生の仰った通り、最初は症状に波があり、引いたと思ったらまた赤くなり、それを繰り返しながら次第に引いていくというイメージで、後半になるにつれて治るスピードが速くなっていきました。今は症状は無いものの、やはり薬と自分で考えた生活スタイルは継続しており、酒や食事等で少々はめを外すことはあっても、冷えと胃腸を整えることを意識した生活を心がけています。今回のことでアトピーとは、「今の生活スタイルの何かが自分の体に合っておらず、体内から発せられている警告なのでは」と感じました。「このまま今の生活を続けていたら、いつか取り返しのつかない病気になりますよ」というのを体が教えてくれているのではないかと今は思っています。その体からのサインである皮膚症状に、表からフタをしてしまい、見なかったことにするのがステロイド外用薬であり、生活習慣を変えない限り、どこかでそのフタがもろくなった時に体に爆発的に症状が出てしまう。これがアトピーの正体なのではないでしょうか。もちろん、生活スタイルと体質は人によって異なるわけで、原因となっている要素は一概には言えないと思いますが、真摯に生活を見直し、体からの声に正直になることで、とるべき方法は見えてくるのではないかと考えています。その人それぞれの体質を見極める一助となるのが、漢方診療であり、体質改善の強力な助っ人が漢方薬なのだと思います。今はインターネット等で、アトピーその他病気に関する情報は山のようにありますが、その中で本当に真実に近い情報は、大変少ないと実感しています。弱者の気持ちにつけこむアトピービジネス、未だに繰り返しステロイドのことばかり宣伝する医薬業界。症状の原因に人それぞれの側面がある分、これといった明確な治療がし辛く、ますます患者を取り巻く状況は複雑なものになっているのではと思います。赤くなってしまった顔や腕を鏡で何度も見ながら、どうしたら良いのか途方に暮れ、痒みと戦っていた時、偶然目にした和歌ノ浦薬局さんのHPがきっかけで、私は治療方針を変えることができ、アトピー症状を治すことができました。多分今もどこかで、必死に治療方法を探しながらインターネットを見ている方の目に、この文章が留まること、そして治療の一助になることを願っています。 ツイート
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