2人目も漢方で。今回は体外受精。前置胎盤も解消され順調です

2人目も漢方で。今回は体外受精。前置胎盤も解消され順調です

当店で子宝相談をされて妊娠・出産された方々の症例をご紹介しています。
三ツ川道洋
三ツ川道洋

K.K.さん 31才 女性 会社員 大阪市中央区  漢方薬服用1年1ヵ月16日で妊娠

これまでの経緯

  • 元々結婚前から医者から妊娠しにくいと言われていた
  • 2013年2月に結婚(27歳)
  • 同年4月に婦人科へ
    ⇒自然では卵胞が育たず
    ⇒排卵誘発剤を使っても育たず
    ⇒卵巣が腫れることがしばしば
  • 2014年1月に不妊専門クリニックへ
    ⇒同年12月に1回目の人工授精で妊娠するも6週で流産
  • そこでの検査では
    (@)多嚢胞性卵巣症候群(リング状 LH/FSH比1以上)
    (A)橋本病(チラージン服用中)
    (B)潜在性高プロラクチン血症(カバサール服用中)
    (C)家族が糖尿病(グリコラン服用中)
    (D)卵管が細く手術

 

 

 

排卵誘発剤の注射を毎日打たないと卵胞が育たないし排卵もしない。月によっては卵巣が腫れたり、卵胞がたくさん育ちすぎてそれが卵胞に残ってしまったり、次の月は治療がお休みになる。打っても育たない月もある。

 

 

 

「中々うまく行かず2年が経ってしまった。何かをして少しでもうまく行ったら。」いいという思いで漢方の和歌ノ浦薬局にお越しになる(2015年5月)。漢方服用開始から7日後くらいに卵胞が育ち(20mmと21mm)、注射を打ったが卵巣は腫れず、人工授精をされて妊娠。順調に育ち無事に出産された。32週まで漢方服用。その時の症例はコチラ

 

 

 

2017年3月24日 卒乳をされ2人目も漢方薬を服用を希望され当薬局へ。

 

 

 

その他

ショウキT1:2013年4月 〜 2013年10月(半年間)
鍼灸院:2103年9月 〜 2015年4月(1年7ヵ月)

 

 

 

初回問診

冷え性、声が弱い、多夢、中途覚醒、寝起きがだるい、爪が変形しやすい、髪の毛の乾燥、髪の毛が細い、食後の眠気、食後の膨満感、ムカムカしやすい、便秘(2、3日に1回)、雨やくもりで体調を崩す(頭痛も)、手に水泡が出来やすい

 

 

 

既往歴

子宮内膜症

 

 

 

漢方薬

全体的に出産前ほどは悪くないという感じで、つまり1回目の漢方薬を服用する前よりは冷えないとか前よりは寒がりではなくなったとか、前よりは食べれるようになったとか、食後の膨満感も前よりはましということだった。カウンセリングの結果は、気虚・陽虚・血虚・脾虚はあるけれど出産前ほどではないということと、出産直前まで帰脾湯を服用してもらっていたので、帰脾湯はこういうタイプに合っているのでこの漢方薬からスタートした。

 

 

 

漢方服用後

8日後
飲んでしばらくすると胃もたれ、すぐにお腹がいっぱいになる、食後の膨満感が増す、頭痛が酷くなるということだった。前飲めていたのになんでやろうとは思ったが、とにかく飲めなくなってしまった。人参・当帰・棗・龍丸肉あたりがもたれの原因だと予想できるので、もたれる原因のこの生薬たちをあっさり系に変えてくれる漢方薬を追加した。食べ物で例えると胡椒みたいな役割。

 

 

 

約2ヵ月後
食事の量は回復し、膨満感も緩和されたが、病院からだされたクスリが原因で胃もたれが起きるようになっていたので、胃腸薬だけに変更した。生理復活。⇒その後、病院のクスリを半分にされたところ胃もたれは無くなった。

 

 

 

約3ヵ月後
2回目の生理の時に初めて誘発剤の注射を打ち、順調に卵胞が育った。梅雨の時期に入り体調が悪くなり処方を変更した。補血を最小限度にとどめたあっさり系漢方に。

 

 

 

約4ヵ月後
この周期も卵胞が22mmと大きく育ち、卵胞ホルモンが400と充分。あっさり系漢方継続。

 

 

 

約6ヵ月後
卵胞20mm×2個、内膜10〜11mmで順調。漢方薬を補腎薬に変更。

 

 

 

約9ヵ月後
3回連続で卵胞が育たず。服用約8ヵ月目に補腎をさらに強化。

 

 

 

約10ヵ月後
卵胞が復活。卵胞19mm×1個、内膜12mm、E2が200以上。人工授精を受ける。次回、体外受精(アンタゴニスト法)

 

 

 

約1年後
6個採卵、4個凍結(初期胚G2とG3、胚盤胞G3BAとG3BC)

 

 

 

約1年1ヵ月後
2018年4月28日 G3BAを移植
2018年5月10日 妊娠検査薬陽性反応

 

 

 

約1年3ヵ月半後
赤ちゃんは13週で順調も少量の出血。止血効果もある漢方薬に変更。

 

 

 

約1年4ヵ月後
胎盤が子宮口を一部覆っている”前置胎盤”と診断。前置胎盤は、必ず帝王切開となり、そのうちの5〜10%の人が子宮と胎盤が癒着を起こし、子宮を全摘しなければならず結構こわい状態。但し、赤ちゃんの成長とともに胎盤が上に上がってくれることはよくあることなので、漢方薬は上の方向に押し上げる薬効の物に変更。

 

 

 

約1年5ヵ月後
前置胎盤が改善。痛みも無くなる。多少無理をしてもお腹の張りは起こらなくなる。20週で赤ちゃんは順調で無事安定期を越える。

 

 

 

1年6ヵ月後
26週で順調。病院の咳止めが薬が効かず、漢方薬でサポート。動悸が続いているためそれも現在サポート。

 

 

 

漢方まとめ

4ヵ月間卵胞が育たずでしたが、この間補腎系の漢方薬に変え、生理の量が増え、頭痛がほぼ無くなり、胃腸の調子も良く、冷えも感じていないということだったので、漢方薬を変更することなく飲み続けることで再び卵巣の力が戻り、うまく行った症例だったように思う(プラス健康食品も一つ飲んでもらっている。こっちもかなり味噌。)。前回の妊娠がミラクルだっただけに、今回は妊娠まで服用期間が1年以上でかなり長く感じた。でも今回が恐らく通常だったのではないだろうかと思っている。いくつもの関門を通り抜けなければゴールにたどり着けない、かなり難易度の高い症例だったと思う。ゴールにたどり着けてホッとした。

 

 

 

  • この記事を書いた人: 国際中医専門員 医薬品登録販売者 三ツ川道洋
  • この記事を監修した人: 薬剤師 三ツ川亜希

 

 

 

投稿日:2018.10.29

 

 

 

漢方の和歌ノ浦薬局
tel 06-6261-4329
営業時間:月〜金 10時〜19時、 土 10時〜14時
定休日:日祝
住所:大阪市中央区北久宝寺町1-3-3
最寄り駅:堺筋本町駅、大阪メトロ中央線と堺筋線
阪神高速道路1号 環状線 本町出口/長堀入口近く

 

 

 

 

 

 

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