頭痛外来で治らなかった頭痛が漢方で改善された

頭痛外来で治らなかった頭痛が漢方で改善された

当店が得意とする症状・疾患をご紹介しています。

50代 女性 頭痛5年

頭痛(50代 女性)のご相談。ちょうど4年前(2018年)の症例を見直している。

 

 

 

更年期障害が始まって1年後くらいから頭痛が始まって、9〜10ヵ月前から酷くなり南大阪にある有名な漢方薬局にかかる。

 

 

 

○○湯(不明)を処方されて3日目に頭痛。そこで3分の1の量に減らして服用したところ翌日頭痛。次に煎じ薬に変更するも頭痛が治まらず、1ヵ月ごとに漢方薬を調節し、我慢しながら半年間続けたがまた激しい頭痛に襲われる。その後も甘草の量が多いのでは?胃腸が弱いのでは?と色々と試すも残念ながら頭痛が治まらず。

 

 

 

頭痛の特徴は、頭の芯の所に頭痛の種みたいなのがあり普段からずっとしんどいのがベースにある。そして雨の2〜3日前からズキズキと頭痛が起きる。時々晴れの日も起きる。梅雨の時期は、最悪。酷い時は激痛が起きる。頭痛外来で処方されたクスリは、いくつも服用したが効かない。漢方薬はほとんどが何を飲んだか分からないが、最後の方で健脾散を服用しているのは分かっている。前の薬局さん、健脾散で頭痛が良くなるはずがないので、最後はかなり迷走しておられたに違いない。

 

 

 

その他症状として、ホットフラッシュ・動悸・耳鳴り・めまい・立ちくらみ・ふらつき・萎黄・冷え性・夢をよく見る・食欲不振・少食・便秘・ゲップ・歯ぎしり

 

 

 

当時の見立てとしては厥陰と少陽の気機が阻滞されて肝と心に火が燃え広がって、それが頭痛につながっていると考えた。また漢方薬を服用した数日後に頭痛の発作が起きることと、左肩の感じや、指の硬さから気逆が起きているなと考えた。そしてそれを改善する漢方薬を出して3週間後・・・。

 

 

 

激しい頭痛・ズキズキする頭痛は起きず、チカッという程度に治まっていて「軽い頭痛は、お友達。」という苦ではないという感じに。友人からも最近元気そうと言われる。他人にわざわざ言われるのは、本当に調子がいい証拠なので滑り出し上々というところ。

 

 

 

2ヵ月後には、言っていることが変わり、不摂生をすると頭痛が起きてクスリを久しぶりに飲んだとのことで、かなり調子はいいようで、頭痛の種みたいな所がとれて解放されたかもと。

 

 

 

更に3ヵ月後、同じく不摂生をすれば頭痛が起きて、それ以外は起きない。他の症状も、耳鳴り・めまい・動悸・冷え性・食欲不振はほぼほぼ消失した。

 

 

 

その後は、病院でもらった強力な頭痛薬は全て捨てたということで、ご本人は満足のご様子。しかし、私としては完璧には良くなっていないので、ご本人は増やしたくないということで私としては、不完全燃焼という感じ。でもまあ。漢方薬を飲むことを忘れるほどになっていますということなんで、合格ということにする。

 

 

 

4年後この症例をみて感じたことは、厥陰肝経の気機の阻滞であることは当時も分かっていたけれども、それが想像以上に強くて何を飲んでも頭痛につながる元になっているということまでは分かっていなかったなと。それと同じ見立てでも別の漢方薬を服用してもらっていて、そちらの方がもっと短時間で改善してもらっている。やっぱり4年はデカいですな。

 

 

 

この記事を書いた人: 国際中医専門員 医薬品登録販売者 三ツ川道洋
この記事を監修した人: 薬剤師 三ツ川亜希

 

 

 

最終更新日: 2022.01.20