38歳 女性 主婦 漢方薬でアトピー性皮膚炎改善例

38歳 女性 主婦 漢方薬でアトピー性皮膚炎改善例

当薬局が得意とする症状・疾患をご紹介しています。

M.Yさん 38歳 主婦 富田林市

これまでの経緯

アトピーの症状は酷くはなかったが、小さい頃から首・腕の関節・両膝の裏側に症状が出ていた。会社に勤めるようになってから症状が酷く出るようになった。仕事が忙しくなるのと比例して痒みが酷くなった。背中はゾウの皮膚のようになっていた。友人の紹介で漢方を出すクリニックにかかり症状は落ち着いていたが、半年前イネ科のブタクサでアレルギー反応が出て、それから顔全体が紅く腫れて、目が特に腫れて、乾燥が酷くガサガサになってしまった。風邪の様な症状(発熱・のどの痛み・咳・鼻水・痰)も同時にあった。いつものクリニックで、アレロック錠・梔子柏皮湯・桔梗石膏・治頭瘡一方を処方してもらったが症状が落ち着かず、ますます悪くなりもう一度病院へ行き、白虎加人参湯を処方してもらい、症状が少し落ち着いて来たと時に、風邪を引いて再び症状が悪化した。ステロイド軟膏、プロトピック軟膏、煎じ薬が処方され症状が落ち着き、一ヵ月後プロトピックと煎じ薬となったが、3週間後、再び目が腫れ・首の部分が紅くなってガサガサになる。2週間後、漢方の和歌ノ浦薬局へ。

 

 

 

初回問診結果

手足の冷え(年々酷い、くつ下を履いても冷える)、すぐに下痢をする、煎じ薬を飲み始めた頃から食欲が無く胃がもたれている、倦怠感、頭がぼーっとする、朝スッキリ起きれない、PMS(イライラ、胸の張りと痛み、息苦しい)、生理の色が暗い、黄膩苔

 

 

 

漢方服用後

服用14日後》
・目の腫れが徐々に出なくった
・目の赤みも徐々に出なくなった
・目薬の併用ではあるが、痒みの頻度が減少
・皮膚の乾燥
・鼻水や痰が徐々に減って来ている
・下痢しなくなった

 

 

 

その4日後》
・山や畑に行ったせいか目の腫れ、顔が赤く腫れる、乾燥する、少し熱っぽい
⇒ 1週間だけ処方を変更

 

 

 

その7日後》
・腫れが引く
・プロトピックを2回塗ったが、いつもなら効果が出るのがもっと遅いので漢方薬のおかげと思っている
・頭の中とおでこに紅い丘疹が出来た、痒みはない
・胃のもたれが無くなって来た
・倦怠感がましになって来た
・頭がぼーっとすのがましになって来た
・朝スッキリ起きれるようになった
⇒ 処方を元に戻す

 

 

 

服用1ヵ月半後》
・顔、目、頬の腫れが落ち着いた、少しまだ腫れている
・口も周りが乾燥している
⇒ 花粉症シーズンに入るため花粉対策漢方薬を追加

 

 

 

服用2ヵ月後》
・プロトピックを一度も塗らずに行けた
・外出すると時々顔に赤みが出る、腫れはない、痒みもない
・毎日ではないが目が痒い
・黄色い胆が毎日出る、鼻水は外出時にたまに出る
・家族から顔が良くなったと言われるようになった

 

 

 

服用3ヵ月後》
・顔、目、頬の腫れ・赤み・痒みは無くなった
・GW明けから頬・アゴ・首に紅い丘疹が出たり引いたりしている、痒い

 

 

 

服用5ヵ月後》
・赤い丘疹が出なくなる

 

 

 

服用6ヵ月半後》
・昨年8月は咳が止まらなかったが今年は全く出なかった
・9月になって目の痒みが増しているが、その程度に治まっている
・去年の今頃は、皮膚がおかしくなっていた

 

 

 

服用8ヵ月》
・昨年は運動会に行って顔が腫れたが今年は腫れなかったが、
・アレルギー反応は出ていて、咳、声枯れ、痰、喉の痛みが治まらない
⇒ アレルギー対応の漢方薬を追加して治まる

 

 

 

その後》
M.Y.さんの家の裏地は建設予定地が広がっていて、そこに雑草が生えそれがアレルゲンとなっていた。なので年間を通してアレルギー反応が治まったと思ったら、また次の何かに反応してそれの繰り返しになった。アレルギー反応は出るものの以前のように皮膚の腫れや赤みは出なくなった。漢方服用1年後には、ようやく裏地の宅地工事が始まると、人生で一番すごい鼻水とくしゃみが出たとおっしゃたが、皮膚は生え際の辺りに丘疹が少し出る程度に治まった。服用から2年を過ぎたあたりから、2週間分の漢方薬を3週間で飲むようなペースになり、2週間分の漢方薬を4週間で飲むようになっていった。3年後からは、調子の悪い月だけ集中して飲むだけでコントールできるようになり、それからは1回だけ顔じゅうが腫れて、その時に漢方薬を出しただけに止まっている。

 

 

 

漢方まとめ

M.Y.さんの症状が酷かった時の状態は、冷えと熱が混在する状態で、冷やすだけでは症状は落ち着かないし、温めるだけでも症状は落ち着かないとても難しい状態だった。答えの鍵は、社会人時代にある。仕事が忙しくなると症状が悪化していた。つまり冷えと熱が同時に発生する原因は、ストレスであることが分かる。もう一つはM.Y.さんは、定期的に外的な何かにアレルギー反応を起こしている。この2つに対して対応できる漢方薬をお選びすることで症状が改善された。

 

 

 

この記事を書いた人: 国際中医専門員 医薬品登録販売者 三ツ川道洋
この記事を監修した人: 薬剤師 三ツ川亜希

 

 

 

投稿日: 2019.8.7