【実況】受験控える長男のカゼ治療

【実況】受験控える長男のカゼ治療

漢方薬で息子のかぜ治療をした時の実際を書いてみた。
三ツ川道洋
三ツ川道洋

実況長男カゼ治療@

長男が7年間飼っていたフェレットが死んでしまって、悲しみで免疫力が低下したのか、具合が悪くなり、日曜日に頭痛・咽痛・脈浮。寒気(-)発熱(-)で。銀翹散を処方。(-)マークは、症状は無いという意味。

 

 

実況長男カゼ治療A

月曜日の朝、症状変わらずもう1回銀翹散。午後は薄い鼻水が出て来たということで妻の判断で小青竜湯を処方。

 

 

実況長男カゼ治療B

月曜日18時頃。37.7度に熱が上がり処方を考えて欲しいと妻。悪寒(-)脈浮緊(-)脈数・舌尖紅・苔白・倦怠感・頭が熱い・頭が絞めつけられるような重い痛み・肩と腰が重い・咳・水様の鼻水・冷たい物を欲する。(-)は無しという意味。

 

 

脈浮(-)・脈数・舌尖紅・頭が熱い・冷たい物を欲する。脈数以下は熱の症状で、かつもう脈は浮いていないので、体の中に熱が移ったということになる。脈が浮いていれば、体の表面に熱があると判断する。

 

 

そして苔白・倦怠感・頭が絞めつけられるような重い痛み・肩と腰が重い・咳・水様の鼻水は、水湿が体内に存在することを意味する。

 

 

ということからこれらを合わせると、長男の発熱の原因は湿熱であると判断。ただ、苔がまだ白いのでそこまで熱は強くない。

 

 

方剤は、五虎湯・カッ香正気散・シベリア霊芝を処方。

 

 

実況長男カゼ治療C

火曜日午前。
頭が熱い・肩と腰が重い・鼻水の症状が消失。

 

 

平熱・頭痛・咳・倦怠感・苔白膩・冷たい物が欲しい・脈浮(-)

 

 

平熱となるも脈が昨日よりも早いのでまだ熱は体内でくすぶっている。夕方熱が上がるパターンかと判断。前の処方よりも清熱を強化。苔が膩になり水湿の勢いが増しているので、排水作用も前回処方よりも強化。カッ香正気散・猪苓湯・桔梗石膏・黄連解毒湯少々・杏仁・通草・蒼朮を処方。夜までに3回服用。

 

 

実況長男カゼ治療D

火曜日夕方。
37.5度、熱が少し上がる。頭痛・咳少し・鼻の中が熱い・倦怠感・苔やや白・舌尖紅。ここで1回ワンポイントで小柴胡湯。

 

 

前日に保険をかけて小柴胡湯も飲むように言っていたが飲んでいなくて、このタイミングで服用。

 

 

実況長男カゼ治療E

火曜日20時頃。
熱は既に平熱に。頭痛・咳・鼻の中が熱い症状は消失。

 

 

倦怠感微妙にあると言うが、苔薄白、表情が明るくなり、口数が増える。鍋料理をもりもり食べ始める。10時頃にはすっかり元気になる。寝る前にシベリア霊芝を念のため服用。抗原検査は陰性。

 

 

実況長男カゼ治療(まとめ)

今回は治るのに2日かかったが、どうだろう。湿熱のかぜ治療は、難易度が高いのでまあまあ上手く行ったほうじゃないかなと思う。体質的に普段から湿熱を持っているので、次からはそのへんを考慮するともっと早く治せるかもしれない。受験も控えているので、カゼをこじらせないように、次からは全力で最初から処方しようと思う。

 

 

この記事は2021年11月に書いた記事で後日談がある。今年の2月、別の家族がコロナになってしまい、長男を含め我々は濃厚接触者に、しかも受験直前で何でこのタイミングなんだ!!と絶体絶命のピンチに追い込まれたものの家族全員発症せず、長男は無事受験を乗り越えることが出来たというおまけ話。家族は絶対発症すると思っていたから、3種類の漢方薬と2種類の健康食品をのんでいた。

 

 

  • この記事を書いた人: 国際中医専門員A級 医薬品登録販売者 三ツ川道洋
  • この記事を監修した人: 薬剤師 三ツ川亜希

 

 

最終更新日: 2022.03.29