生理(月経)とは、平均12歳から初潮を迎え、成熟期には3〜7日の間続き、25〜38日の間隔で繰り返し起きることをいいます。24日以内にで生理が繰り返し起きることを頻発月経といい、卵胞期の短縮・黄体期の短縮(黄体機能不全)・無排卵周期症が原因と考えられます。初潮から間もない場合や閉経前によく見られます。また、過度なダイエット、偏食による栄養不良、ストレス、悩み、不規則な生活等で起きます。
臨床的に一定数の方がおられますので、漢方の証(体質)別に見て行きたいと思います。
イライラ・憤り・怒り・抑えつけて或いは抑えつけられてどうにもならない気持ち等々が極まった状態の方。症状としては、周期の短縮の他にレバー状の塊や糸状の凝血、排卵期の排卵痛・お腹の張り・胸の張り・イライラ、生理前の胸やお腹の張り痛み・イライラ・怒りっぽい・落ち込み・吹き出物の悪化、口の苦み、のどの渇き、舌が紅い、酷い場合は舌の苔が黄色くなる、便秘傾向。日本人の場合は、この一歩手前の方が多くいらっしゃいます。
このタイプは、肝欝化火タイプのように心の中では同じように怒り心頭なのですが、胆力・肝っ玉がとても小さくて表に出せないタイプ。
年に1人現れるか現れないかくらいしか見受けられないタイプの方。生理周期の短縮以外に、生理の量が多い、ドロドロの生理、生理が匂う、焦燥感、のどの渇き、寒冷を好む、便秘、尿が濃い、舌が紅い、苔が黄色い。
淤血証で生理周期が短縮する方は診たことがないとは思いますが、一応教科書に載っていますので紹介します。生理周期の短縮以外に、レバー状の塊、生理の色が暗い、不正性器出血、下腹部が張って圧痛がする、舌の色がは正常か暗い。
生理周期の短縮以外に、生理の量が多くダラダラと続く傾向にある、生理が希薄で色が淡い、下腹部の下垂感、疲れやすい、四肢がだるい、動悸、息切れ、食欲不振、泥状便、顔色が白い、むくみやすい、舌の色が淡い。舌のふちに歯型が付く。
生理周期の短縮以外に、生理の量が少ない、塊が無い、のぼせやすい、微熱寒、頬の紅潮、手足のほてり、頭のふらつき、寝汗、咽があまり乾かない、痩せている人が多い、頭痛、耳鳴り、不眠、空咳が出やすい、大便乾燥、舌が紅い、舌のひび割れ、苔が無い、舌の乾燥。
生理周期の短縮以外に、腰がだるい、腰痛、下腹部痛、頻尿、尿の勢いが弱い、排尿後したたり落ちる、精神疲労、オリモノがずっと出続ける(透明で薄い)、舌は淡い色。産まれつき弱い人、慢性疾患を患っている人、老化、不摂生を長時間続けている人、過労によって起こります。
この記事を書いた人: 国際中医専門員 医薬品登録販売者 三ツ川道洋
この記事を監修した人: 薬剤師 三ツ川亜希