当帰芍薬散が、効く人効かない人

当帰芍薬散が、効く人効かない人

わかのうら コラム&news。漢方に関係すること、書き残しておきたいこと、一般の方々に漢方の和歌ノ浦薬局のことについて知ってもらいたいこと、コラムとかニュースとかオールジャンルで自由に楽しみながら書いていきたいと思います。最近は、Twitterやフェイスブックに書くことが多くなっていますが・・・

クラシエ当帰芍薬散

当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)という漢方薬は、婦人科系のお薬の代表格ですが、医師に処方されて服用されている方や、ご自身で選んで服用されている方、また理由は何であれ服用されている方はかなり多いと思われます。

 

 

 

婦人科疾患の治療でまず第一に考える必要があるのは、体内に血が充分にあるかないかを考慮する必要があります。(ちなみに漢方では、血をケツと呼び、栄養物質と考えています。)血が不足している場合、当然血を補って行かなければなりません。

 

 

 

そして、この当帰芍薬散は、血を増やす効能があります。血を増やす効能がある漢方薬の中では、スーパーライトの部類に入る漢方薬になります。つまり血を補う力が弱いですので、血をドンドン増やしていかないといけない状態の方にとっては、当帰芍薬散ではちょっと追いつかないというケースが出てきます。しかし、当帰芍薬散には当帰芍薬散の良さがあります。スーパーライトを使った方が良い場合があります。

 

 

 

当帰芍薬散を服用して良かったという人、良くなかったという人が出て来るのは、当帰芍薬散の特徴を充分に把握せず、ご自身の状態が今当帰芍薬散が必要か必要でないのかを見極めず服用しているために、効く人・効かない人が出て来るのです。体質を考えず西洋医学的な使い方をしていては、当帰芍薬散に限らず他の漢方薬においても同様なことが起きます。

 

 

 

当帰芍薬散が効く・効かないは、当帰芍薬散の問題ではなく、処方する人・選ぶ人にまず問題があります。ですから漢方薬が効く・効かないも含め、この辺りを充分に認識していっていただきたいなと切に願います。

 

 

 

  • この記事を書いた人: 国際中医専門員 医薬品登録販売者 三ツ川道洋
  • この記事を監修した人: 薬剤師 三ツ川亜希

 

 

 

 

 

 

 

最終更新日::2020.01.10