マクロビオティックは、”おしゃれに・楽しく・そして健康に”くらいの気持ちで

マクロビオティックは、”おしゃれに・楽しく・そして健康に”くらいの気持ちで

わかのうら コラム&news。漢方に関係すること、書き残しておきたいこと、一般の方々に漢方の和歌ノ浦薬局のことについて知ってもらいたいこと、コラムとかニュースとかオールジャンルで自由に楽しみながら書いていきたいと思います。最近は、Twitterやフェイスブックに書くことが多くなっていますが・・・

マクロビオティック紹介雑誌

近頃ますます冷え込んで来ています。漢方相談に来店される方も、冷えを訴えるお客さまが増えてきています。冷えは”万病の元”と言いますが、実際に冷えによる病気は非常に多く、ガンも”寒毒”と呼ばれていますし、消化器系・呼吸器系・循環器系・泌尿器系・婦人科系・整形などすべてに関係しています。

 

 

 

病気にならないよう日頃から身体を冷やさないように心がけて、特に食事には気をつけるべきかと思います。何も知識を持たずに普通に生活していると、体を冷やすもので溢れかえっていますので、何が体を冷やすのかという知識をきちんと持つことが必要です。

 

 

 

この点マクロビオティックは、非常に平易で分かりやすいので、おススメしたいです。創始者は石塚左玄で、マクロビオティックとして世界に広めたのが桜沢如一です。普及のためには分かりやすくないといけませんから、非常に分かりやすくをモットーに、桜沢如一は苦心されたそうですね(8〜9年前に何かで読みました)。それもそのはずで、台所をあずかる一般のお母さんが持ってこその知識ですから。

 

 

 

ただし、マクロビオティックやその他の食養生を実践すれば、すべてが解決するというふうに誤解をする人がいますが、そうではありません。食養生というのは、病気にならない或いは自然治癒力を増す実践法ですけれども、身体が病気に傾いてしまったならば、その時は”食”ではなく”医”に頼らなくてはなりません。どちらが優れているとかではなく、どちらも使いこなして補完し合うことが大切です。食養生に入り込み過ぎると、食養生の力を過信して行く傾向にありますから、そうならないようにお願いしたいです。”薬食同源”という言葉は、”食”を過信するために生まれた言葉ではありません。両方の知識を持って、使いこなせてこその言葉だと理解したいです。

 

 

 

上でも少し触れましたが、マクロビオティックというのは、多くの方々に理解してもらって実践してもらうために、とても平易に出来上がっています。本来、陰陽というものの考え方は、中国の易経・黄帝内経などに書かれています。そしてそれがルーツとなって中医学・東洋医学・漢方が発展してきました。

 

 

 

当然のことながら、石塚左玄をルーツとする桜沢如一がつくったマクロビオティックもそれらをルーツとしています。マクロビオティックは、それらのエッセンスをとって、誰でも平易に理解しやすく実践できるようにつくられたものであるということを知る必要があります。黄帝内経・易経・傷寒論などをまともに普及したところで、広がるはずもありませんし、習得するのに何十年とかかります。

 

 

 

マクロビオティックの大家と言われているある人が、公然と漢方薬の批判を繰り返しています。漢方薬のことを批判できるということは、そういった背景を深く認識していない証明でもあります。大家が、ルーツを知らないのです。このあたり、桜沢先生の失敗だったのじゃないかと思います。きちんと弟子には、ルーツも教えておかないといけません。

 

 

 

ですから、そういうことを知らない大家が教えるマクロビオティックは、そんな大層なものであるはずがありません。大家を名乗って行くのであれば、やはり易経・黄帝内経・傷寒論などを教養として深く研鑚しなければいけないでしょう。そうすればマクロビオティックも素晴らしいものへと昇華するものと思います。深く学問を治めている人ほど”実るほど頭を垂れる稲穂かな”という言葉にふさわしい人が多いことを忘れてはいけません。

 

 

 

マクロビオティックは、”おしゃれに・楽しく・そして健康に”くらいの気持ちで実践するのが最も上手な実践法だと思います。

 

 

 

文:漢方の和歌ノ浦薬局 三ツ川道洋