中医火神派/扶陽学説が中医臨床にて特集に

中医火神派/扶陽学説が中医臨床にて特集に

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2009年12月22日

 

 

 

火神派が全国区の雑誌「中医臨床」で特集記事として取上げられました。火神派をこの特集記事ではじめて目にする人は、これまでの常識を覆すあまり恐らく思考停止に陥ることでしょう。中国においてもここ数年多くのメディアから注目を集めていて、ネット上でも賛否両論の嵐が吹き荒れているそうです。火神派は、それくらい衝撃のある理論であることは間違いありません。

 

 

 

私は昨年の夏に火神派理論と出会い、はじめは衝撃を受けましたが、完全に今は魅了されています。実際に当店の経験としまして、アトピー性皮膚炎・蕁麻疹・花粉症・不妊症・無排卵・更年期障害の冷えのぼせ・高血圧・腰痛・頻尿・夜中の筋肉のつり・風邪などに効果を発揮していますし、他の疾患でも治療成績を上げて行くことは時間だけの問題です。現在は不眠症・坐骨神経痛等にも範囲を広げています。

 

 

 

この記事を書いている途中アトピー性皮膚炎の患者さんが来られましたが、痒み・赤み・乾燥肌・ジュクジュクといった症状をされていましたが、かなりの改善が見られています。火神派理論を知らなければ間違いなく陰虚陽亢(熱症状)・真熱仮寒(熱症状)・血熱(熱症状)などと診断されて泥の沼にはまっていくであろう比較的重症の患者様です。本当に火神派と出会えて良かったと思っています。

 

 

 

アトピー性皮膚炎への取り組みは、修行時代にかなり経験を積ませていただきましたが、さらに火神派と出会えたことで飛車角両方(清熱療法・温陽療法)手に入れることができ、今まで以上に満足していただけるアトピー性皮膚炎の漢方治療をご提案させていただけるものと思います。

 

 

 

[中医臨床2009年12月

通巻119号よりの一部抜粋]

火神派(温陽派・扶陽派とも呼ばれる)とは、清代の鄭寿全(欽安)(1824-1911)が開祖となる。百数十年の歴史しかない新しい学派である。『周易』『内経』の自然観・人間観を基本にし、「陽気を重んじる」点を最大の特徴としており、特に附子・桂枝・乾姜などの温熱薬を用いながら経方を巧みに応用する流派である。

 

 

 

  • この記事を書いた人: 国際中医専門員 医薬品登録販売者 三ツ川道洋
  • この記事を監修した人: 薬剤師 三ツ川亜希