「ノロウイルスにはこう対処しよう♪」

次亜塩素酸ナトリウムの作り方

12月に入り、そろそろ、インフルエンザが流行り出しそうな季節です。先日、学校薬剤師をしている担当校から問い合わせがありました。これもまた、このシーズンに勢いを増すノロウイルス対策についてです。
ノロウイルスには次亜塩素酸ナトリウムがやはり有効ではありますが、それ以外にも色々な製品があるのです。例えば二酸化塩素を利用した据置タイプのものはよくご存じかもしれませんが、他にもエタノールが効かないノロウイルスのようなノンエンベロープウイルス(膜を持たないウイルス)にも有効なアルコールスプレーなども出ています。
担当校からは、これらを学校で使う事についての意見を求められたのですが、その有効性についてはまだ分かっていないものも多く、判断に困ったのですが、以下の報告書を参考にしました。

 

「ノロウイルスの不活化条件に関する調査報告書」
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11130500-Shokuhinanzenbu/0000125854.pdf

 

こちらは、国立医薬品食品衛生研究所が平成27年に行った調査報告書です。二酸化塩素や様々な成分を含むアルコールスプレーに関しても調査された結果が載っています。これを基にした私の回答は以下の通りです

 

学校で嘔吐した児童が居た場合、0.5%(5000ppm)の次亜塩素酸ナトリウム液で処理をした後、2メートル四方を0.1%(1000ppm)の次亜塩素酸ナトリウムでふき取り、さらにその周りの広範囲(吐しゃ物は思わぬ広範囲に飛び散っており、4メートル四方をふき取る必要があります)を0.02%(200ppm)の次亜塩素酸ナトリウムでふき取るのが基本です。
ただ、0.02%(200ppm)という濃度の低い次亜塩素酸ナトリウムでも、ニオイもきついですし色々なものにダメージを与えます(もちろん皮膚にも)。ですから、この低濃度の次亜塩素酸ナトリウムに替えて先述のアルコールスプレーなどを使うと良いと私は思います。広範囲のふき取りにも気軽に使えますし、机のパイプなどの金属にも使用可能です。かばんや筆箱などの持ち物にも気軽に使えます。
ただ、やはり吐物とその周辺に対しては有効性が確実な次亜塩素酸ナトリウムを使うべきです。注意点は、吐物にはかなり濃い濃度の次亜塩素酸が必要ということです。先ほどの報告書にもありますが、有機物(つまり吐しゃ物の中の食べ物など)の存在下では、次亜塩素酸は0.5%程度の高濃度でないと効果がありません。0.1%以下の次亜塩素酸ナトリウムやアルコールスプレーではダメなのです。

 

ご家庭でも、この方法を参考にして頂き、ノロウイルスが疑われる場合には十分注意して処理を行って頂きたいと思います。

 

 

 

この記事を書いた人:学校薬剤師 三ツ川亜希

 

 

 

最終更新日:2019.12.06


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