婦宝当帰膠と養命酒の違いについて

婦宝当帰膠 養命酒

イスクラ婦宝当帰膠 第2類医薬品
300mL×2本 ¥ 9,710(税抜)
300mL×1本 ¥ 5,340(税抜)

薬用養命酒 第2類医薬品

 

店頭でよく”婦宝当帰膠(ふほうとうきこう)”と”養命酒(ようめいしゅ)”の違いについて質問されます。処方構成から比較して、まったく違う処方内容なんですけれどもよく質問されます。

 

 

 

養命酒と言えば、原田美枝子さんのCMです。

 

 

 

「東洋医学でいう”未病”とは、病気の手前の状態。疲れやすい、何となく調子が悪い。それは病気のサインかもしれません。薬用養命酒は、生薬の力を引きだす薬酒。血行を良くし、体調を整えます。薬用養命酒には効いていく仕組みがあります。ほのかな甘みです。」

 

 

 

この文章ホントうまいと、いつも感心して見ています。

 

 

 

さて両者の共通するキーワードは、”冷え症”

 

 

 

なのでみなさん婦宝当帰膠と養命酒を比較されるのだと思います。

 

 

 

しかし処方構成から見て全然違います。CMの言葉をおかりすると、効いていく仕組みが違います。

 

 

 

養命酒の特徴

 

養命酒は、薬酒です。薬酒ですから、最大の特徴は当(まさ)にお酒です。お酒は”百薬の長”というようにそれ自体が薬の働きをします。胃を整え、体を温め、血行を促進する働きを持っています。そしてこのお酒の薬効を助けるように少量ずつ14種類の生薬が配合されています。

 

 

 

体を温める力を助ける生薬として”インヨウカク(0.114g)・ケイヒ(0.270g)・チョウジ(0.024g)・トチュウ(0.018g)・ニンジン(0.018g)・ボウフウ(0.096g)・ニクジュヨウ(0.048g)”が配合されています。( )内は、1日量の生薬換算量。

 

 

 

血液循環を助ける生薬として”ウコン(0.036g)・コウカ(0.012g)・ヤクモソウ(0.048g)”が配合されています。( )内は、1日量の生薬換算量。

 

 

 

全体として養命酒の特徴をまとめると、お酒の薬効である”体を温め、血行を促進する働き”を助けるように各生薬が配合されていると言えます。血行を促進する生薬よりも体を温める生薬の方が、たくさん配合されいることも分かります。ただし生薬の量が、一ケタほど少ないという印象を持ちます。

 

 

 

以上の様な特徴から、養命酒の上手な活用法としては、普段健康な方が外出して体が一時的に冷えた時、或いは普段から寒がりの方が外出などで特に冷えを感じた時に、一杯きゅっと飲んで体を温めてあげるような目的が一番適しているように思います。

 

 

 

養命酒は江戸時代にはすでに存在していたと思いますが、養命酒はその当時の人々にとってユンケルなどのドリンク剤であったと思っていただければ間違いないでしょう。

 

 

 

原田美枝子さんがCMに登場して以来、なんとなく女性向けの商品のように感じてしまいがちですが、養命酒の特徴・処方構成(お酒・ウコン・インヨウカクなど)から考えて、昔は藤田まことさんがCMに出ていたように、男性向けな商品と思います。

 

 

 

婦宝当帰膠の特徴

 

婦宝当帰膠は、血虚(けっきょ)体質(下の表を参照)の方の冷え症に抜群の効果を示します。

 

血虚(けっきょ)体質の特徴
顔色が悪い 皮膚に艶がない 口唇が荒れる
爪がもろい 目がかすむ 目が乾く
目がくらむ 頭がぼーっとする ふらつく
動悸 不安感 四肢のしびれ
筋肉がピクピクする 筋肉のけいれん 不眠
生理の遅れ 生理の量が少ない 無月経
生理痛 肩こり 貧血
めまい のぼせ 頭痛

 

 

 

血虚(けっきょ)とは、血(けつ)という栄養物質の不足を意味し、血が不足すると上表で示したような症状を訴えます。女性は、月に一度生理がありますから、血液の成分のひとつである血(けつ)を体外に排出するために、女性は血不足に陥りやすくなります。

 

 

 

婦宝当帰膠は、この血という物質を体内で生みだすことに優れた処方構成(血を生みだす専門生薬が全て配合))で、かつ体がぽかぽかするような比率で処方が組まれています。血虚体質を改善することは、ある程度時間の要することですが、冷えに対しては比較的すぐに体感される方は多いと感じています。飲んでしばらくしてポカポカしてきたと、仰られる方もいらっしゃいます。

 

 

 

養命酒が、婦宝当帰膠の代わりになるか?

 

では養命酒が、この血虚体質の方の冷え症に適しているかと言いますと、適しているとは言えません。婦宝当帰膠が血(けつ)を生みだすために、9種類の生薬全てがそれに関わっているのに対して、養命酒の場合は14種類の生薬の中で血(けつ)を補ってくれる生薬は、ジオウ・シャクヤク・ニンジン・ニクショウヨウと4味で、配合の割合も少量です。ジオウ・シャクヤクの量は、婦宝当帰膠のジオウ・シャクヤクの量の1/6です。

 

 

 

というこから婦宝当帰膠の特徴である血虚(けっきょ)症状(上の表参照)を改善する力は、養命酒はかなり劣っています。

 

 

 

婦宝当帰膠が、養命酒の代わりになるか?

 

同じ体を温めるお薬ですが、婦宝当帰膠は体をポカポカさせる効能を示します。養命酒の方は、散寒(さんかん)といって風邪を引いたときのような寒気をいっきに取ってあげるような効果を持っています。婦宝当帰膠が勢いは弱いが持続力のある炭火であれば、養命酒は藁(わら)に火をつけたときの様ないっきに燃え上がる炎と言えるでしょう。

 

 

 

一時的に冷えた体(寒いところでずっといたりした時などに冷えを感じる状態などのこと)をさっと取るには、養命酒が勝っているので、そういう飲み方には、養命酒をお選びになると良いと思います。

 

 

 

血虚体質の慢性的な冷え症の方には、血(けつ)を補ってあげることが必要ですので、血虚の冷え症には、養命酒よりも婦宝当帰膠がファーストチョイスでしょう。

 

 

 

養命酒が、向いていない人

 

@ 婦宝当帰膠が必要な血虚体質の人(上の表を参照)
A やせ型で熱がりで疲れを感じにくい人

 

 

 

お酒は、血を消耗する傾向にあります。また、インヨウカク・ウコン・コウカも血を消耗する生薬です。ヤクモソウも血虚には用いないことと記載されています。ですから血不足の方は、向いていません。こういう体質の方は、何かの目的で毎日服用するようなことはおススメできません。しかし上で書いたように、ちょっと冷えた時に一時的に一杯飲む程度であれば、どんな体質の方でも問題はありません。

 

 

 

Aのやせ型で熱がりで疲れを感じにくいという体質の方は、すでに体内の血や水分が少ない・消耗されているという傾向にありますから、向いていないと思われます。また風邪を引いたりして発熱をした後の方も、発熱によって一時的にこれら血や水分が消耗されている状態ですので、回復するまで飲まない方がいいと思います。

 

 

 

@Aについて、養命酒は生薬の配合量が少ないのでそこまで心配する必要がないという考え方もありますが、その場合本来体を温めたり・血行循環を良くしたりという薬効そのものも期待できないことになります。

 

 

 

婦宝当帰膠が、向いていない人

 

慢性的な下痢の人は、向いていないと思われます。まず慢性的な下痢を別の漢方薬で治してから、改めて婦宝当帰膠を服用していただければ良いと思います。

 

 

 

慢性的な下痢には、漢方薬が非常に優れています。根本から胃腸機能を改善することができますので、1度お試しください。

 

 

 

例えば不妊症でご相談に来られる方の中で、胃腸が弱くて下痢や軟便傾向のある方は、まず胃腸機能を取り戻してから本格的な治療に入らせて頂いています。胃腸が弱いということは、それだけ消化吸収能力が弱くなりますから、当然体も弱くなって不妊の原因となっていきます。元気な人・健康な人・長生きな人は、みなさん胃腸が丈夫です。

 

 

 

ま と め

 

”婦宝当帰膠”と”養命酒”の特徴など説明させていただきました。婦宝当帰膠を販売している薬局ですが、公平に比較検討したつもりです。ご参考にしていただければ幸いです。ご自身の体質をきちんと把握した上で、婦宝当帰膠や養命酒をお選びになられると良いでしょう。