体外受精 44歳10ヵ月と高齢での妊娠 採卵までの漢方服用期間は6ヵ月半の快挙 そして無事出産

K.M.さん 44歳 女性 主婦 (大阪市西成区)漢方服用10ヵ月半で妊娠

 

 

 

漢方服用後は、胚盤胞のグレードが1年前のG3からG4AAに向上
44歳10ヵ月半で妊娠 そして無事出産 漢方服用約1年

 

 

 

来局前

ご主人51歳、奥さんが44歳の症例である。事情があり妊活を始めたのは、結婚14年目からで来局の1年3ヵ月前になる。人工授精4回(いずれも陰性)の後、橋本病と判明し4倍量のチラージンが処方される。体外受精にステップアップし、2度の採卵、3回の移植で、一度妊娠されるもその後化学流産をされる。胚盤胞のグレードは、いずれもG3だった。

 

 

 

以下まとめ

 

2001年 結婚

 

2014年12月 妊活スタート
⇒ 病院で血液検査問題なし

 

 

2015年01月
⇒ 人工授精 4回
⇒ この間に橋本病と診断(TSH12.6)、治療開始、現在も治療中

 

同年11月 1回目の体外受精
⇒ 低刺激で2個採卵、2個の胚盤胞(グレード3)
⇒ 1回目は新鮮杯移植で着床するも化学流産
⇒ 2回目も陰性

 

 

2016年01月 2回目の体外受精
⇒ HMG-hCGで前回より多くの卵子を採る方法を採用
⇒ 結果1個採卵、胚盤胞(グレード3)に育ち移植も陰性

 

 

同年04月15日 漢方の和歌ノ浦薬局へ

 

 

 

初回問診

  • 生理痛:毎月ではないが激しい痛みがある
  • 生理前:イライラ、落ち込み、肌荒れ

 

その他自覚症状

寝汗、お腹が空き過ぎると手が震える、夜間尿、夢を毎日見る、寝起きが悪い、一日中眠い、疲れやすい、やる気が起きない、おっくう、耳鳴り、耳が塞がる感じになる、聴力低下、めまい

 

既往歴

橋本病

 

 

 

漢方薬とその後

ご主人様には、妊娠につながった体外受精の2ヵ月前から体調を整える漢方薬と精子の質向上の漢方薬を服用していただいた。

 

 

 

奥様には、妊娠成立の10ヵ月半前から漢方を服用していただいた。自覚症状から腎陰虚・気血両虚・肝欝気滞血淤と判断した。最初から最後まで亀鹿仙(きろくせん)という漢方を飲んでいただいた。それ以外の漢方は、適宜継続・変更・追加をした。

 

 

 

服用1ヵ月後からすぐ体調に変化が現れた。寝汗が軽減する。毎日あった夜中のトイレの回数が減少する。朝の寝起きがスッキリと起きれるようになる。日中の眠気が消失する。疲れやすかった体質が“何となく”改善したように思う。という回答だった。腎陰虚と気虚に改善の兆しが現れた。“何となく”という表現は、新患さん“あるある”で、この言葉が出だすと効果が出始めたとこちらは理解する。スタートとしては上々で、服用2ヵ月後にはご本人も改善を実感できるまでになっていただいた。さらに生理前のイライラ・吹き出物が改善した。この展開は、経験上うまく行く・・・・はずである。

 

 

 

そして、漢方服用から2か月半後の採卵では、2個採卵(未成熟)し胚盤胞G3CC×1個とグレードの向上には至らなかった。採卵の疲れとストレスからか服用3ヵ月頃は、日中の眠気が酷く、朝の寝起きが悪いのも復活し、耳の閉塞感(ストレス)、臭いにも敏感(ストレス)になる。採卵を続けるといずれこうなる方は、少なくない。ましてや高齢であるため仕方のないことでもある。簡単にはいかないのである。漢方は、同じもので継続していただいた。

 

 

 

服用4ヵ月後に採卵をし、結果は採卵4個 ⇒ 受精3個 ⇒ 凍結0個という結果となった。この結果について私としては、まだ4ヵ月しか服用していないこと・高齢でのコンスタントに採卵することの体への負荷・何も問題がなくてもこういうことはあることとお伝えし、そのまま継続していただいた。しかし、こちらの予想以上にショックを受けておられて、蕁麻疹が体のあちこちに出てしまい、心身共に落ち込み約1ヵ月間寝込んでしまわれた。そこでいつもの漢方に加えてストレスを取り除き、気を引き上げる漢方を採卵まで服用してもらった。

 

 

 

漢方服用開始から6ヵ月半後の採卵結果は、採卵10個 ⇒ 受精7個 ⇒ 胚盤胞2個凍結、G4AA1個とG3CC1個と予想以上の結果を得た。
この話の流れからすると胚盤胞G4AAの移植で見事妊娠反応陽性となるところだが、そうならなかった・・・。移植の結果報告を聞いていた時に、いつも記録を取るのだが、やはり私もショックを受けていたのだろう、記録を忘れてしまい記憶を思い出しながらになるが、1月のちょうど寒い時期でカゼか何かで体調が悪い中での移植で、体調が悪いのに移植をなぜ思いとどまらなかったのか?ということだけは記憶している。とにかく次に向けて亀鹿仙は継続。移植の約1ヵ月前から亀鹿仙の力を高めるべく、艶麗丹を追加して移植に備えてもらった。最後の移植は、残された胚盤胞G3CC×2個とも戻すことになった。

 

 

 

そして結果は、2017年3月23日HCG184〜186で陽性反応。翌週に胎嚢の確認。さらに翌週心拍確認。順調ではあるが高齢の方の場合、ここから8週か9週で経験上流産される方が多いため安心はできない。体調も、船酔いのようにずっとゆれている・肌荒れ・足の付け根が痛い・日常生活で精一杯・寝汗の復活と良くなかった。妊婦さんには飲んではいけない漢方があるため、あれもこれもできないのだが、元々の体質の弱点である陰虚体質を強化することにした。寝汗の復活があったためである。また妊婦さんは、陰虚体質になる傾向にあるためそういう点からも補強することにした。そして流産予防の生薬を二味×3日分、お守りとしてお渡しした。

 

 

 

その後、無事8週、9週と順調に迎えることができ、12〜13週まで漢方を服用してもらって卒業された。出産されたのは、今年の11月で女の子ということであった。振り返るとターニングポイントは、体外受精で1つも凍結できなかったあの時を乗り越えられたことだったと思う。あそこで諦めらていたら、ひょっとしたら同じ結果は得られていなかったかも知れない。本当におめでとうございます。子育て頑張ってください!

 

 

 

投稿日: 2017.12.06  文: 三ツ川道洋