漢方の和歌ノ浦薬局のニュースとコラムです。養生法

平賀源内

(問題)土用の丑の日に、日本ではウナギを食べる習慣があります。「夏バテ」対策にウナギを食べましょう!とセールスしていますが、これは本当に「夏バテ」対策になるのでしょうか?

 

 

高温多湿の日本においては、胃腸に負担をかける食べ物は、やはり万人向けではありません。胃腸が弱い人には、逆効果となります。中には屈強な胃腸の持ち主もおられるでしょうから、その方には例外として「夏バテ対策」になると思います。いくら栄養満点の食べ物でも、胃腸がしっかり働いて消化吸収してくれなければ何の意味もありません。

 

 

 

日本で主流の健康法は、ほとんどが栄養成分だけをみています。それでは片手落ちです。日本人の食性、気候、風土、体質、年齢なども含め、総合的に見て行かないとまったく意味のないことでしょう。

 

 

 

さて今回「丈夫な胃腸の持ち主は、健康で長生きします」と題しました。まず以下の文をお読みください。

 

 

 

「長生きする人は、みんなウナギが好きなようです。」

 

 

 

これを読む多くの人は、「長生きの秘訣は、ウナギを食べることに違いない。」と思うでしょう。また、ウナギに含まれているどの成分が、長寿をもたらすのか調べたりするのではないでしょうか。しかし、これは解釈が誤っています。正しい解釈は、ウナギが重要では無く、長生きされている方は”胃腸が丈夫である”ということを意味しています。胃腸が丈夫であるから80歳・90歳を過ぎても、脂っこいウナギを食べることが出来るのです。そして胃腸が丈夫であることは消化吸収が良いので、その分だけ食べ物から栄養を得ることができます。だから健康で長生きできるのです。

 

 

 

漢方では、「後天の本」という言葉があります。この世に生を受けた後は、「後天の本」から元気を生みだします。そして「後天の本」とは、胃腸機能を指しています。元気の源は、胃腸機能によると説いているのです。

 

 

 

世に名高い「人参」、不老長寿のお薬である所以は

 

生薬の人参は、滋養強壮に優れていますが、補気薬という分類に入り、なんと胃腸機能を改善する効能を有しています。補気薬に分類されるほとんどが、胃腸機能改善効果があります。このことからも「長生きの秘訣」は、やはり胃腸が丈夫であること。間違いありません。

 

 

 

漢方薬応用編

 

胃腸機能を改善する漢方薬は、その方の体質・症状によって種類がいろいろあります。自己判断で選ばないで、専門家にご相談ください。

 

 

 

胃腸つながりで、「江戸時代の養生訓は、現代にこそふさわしい」黒田藩の儒学者”貝原益軒”の養生訓の一説を詳しく解説しています。「漢方の知恵/梅雨の養生法」もご覧いただければ幸いです。

 

 

 

文: 漢方の和歌ノ浦薬局 三ツ川道洋